はっしゃんです。
ランチェスター戦略のエントリーでは、
これから株式投資を志す方や、
1から学び直したい方向けに
ランチェスター理論と戦略に基づいた
科学的な投資手法について
考えていきたいと思います。
このエントリーでは弱者である
個人投資家が市場とどう向き合うべきか。
玉石混合の市場から勝ち馬を見いだし、
いかに戦わずして勝つかについて掘り下げます。
2回目は勝ち馬を見抜くための
「商品価値とマーケティング」
について考えてみます。
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第1法則と武器の性能
ランチェスター第1法則は、
古代戦のような1対1の一騎打ちの法則です。
例えば、あなたが
コンビニで緑茶飲料を購入する
とします。
あなたは、どのような基準で
商品を選ぶでしょうか。
・メーカー
・価格
・味
・原材料
・デザイン
・特典ポイント
・ノベルティの有無
など、いろいろな選択肢
がありますね。
緑茶飲料はたくさんありますから
1対1の戦いではありませんが、
いろいろな商品の中から1つを選ぶ
ことになります。
本質的には、安くて美味しい商品が
選択されることと思います。
ある商品が秀でている場合は、
1つに人気が集中するでしょうし、
甲乙付け難い場合は、
判断が分かれることでしょう。
伊藤園の「お~い、お茶」が
長い間、独走を続けていましたが
次第に他社が追いついてきて
混戦市場になっています。
武器の性能と商品価値
武器の性能が同じであれば
兵力が大きい方が勝つ」
第1法則における「武器の性能」を
商品ビジネスに置き換えれば、
それは、商品価値になります。
小売業などの店舗ビジネスの場合は
店舗価値と置き換えればよいでしょう。
商品や店舗の価値はメーカーや
小売店が決めるものではなく、
消費者1人1人が選択するものです。
消費者に支持されるよい商品、
よい店舗サービスを提供することが
ビジネスの原点であるといえるでしょう。
第1法則では、兵力が同じ条件の場合、
武器の性能の優れた方が勝利を収めます。
第2法則と確率戦闘
ランチェスター第2法則は、
銃火器や航空機など遠隔攻撃が主力となった
近代戦における確率戦闘の法則です。
上の例と同じく、コンビニで
緑茶飲料を購入するケースで考えます。
あなたは、選んだ商品を
どうやって知りましたか?
・新聞記事から
・雑誌広告から
・ネット広告から
・テレビCMから
・友人や知人から
・ネットコミュニティから
など、いろいろなケースが
あると思います。
全く知らない商品よりも、
知っている商品の方が
安心して購入できますよね。
また、この商品は美味しいという評判を
聞けば、飲んでみたくもなると思います。
知っているメーカーの商品であれば
安心して購入できますが、
聞いたこともないメーカーの
商品には抵抗を感じる人も
少なくないでしょう。
このように、商品を売るための
第一歩はターゲットに商品の存在と
商品価値を認知させることです。
小売業などの店舗ビジネスの場合は
店舗の認知と置き換えればよいでしょう。
確率戦闘とマーケティング
確率戦闘の場合、
武器の性能が同じであれば、
戦力の二乗の差になる」
第1法則の武器が本質的な商品価値であるとすれば、
第2法則の武器は、二次的なブランド認知。
つまり、マーケティングの戦いであるといえます。
どんなによい商品、よい店舗であっても
その価値が認知されなければ、選択されることは難しい。
1人1人に飲んでもらうと多大な時間が必要ですが、
効果的な商品広告を行えば
短期間で認知させることも可能です。
そして、商品広告の費用は
価格に転嫁されていますから、
商品の数が多ければ多いほど
広告予算を効率的に配分でき、
規模の優位が鮮明になります。
「戦力の二乗の差になる」
という第2法則が象徴するように、
マーケティングの戦いは、
(特にマスマーケティングの戦い)
規模で優位にある大手企業に極めて有利な戦い
であるといえるでしょう。
弱者の戦略
弱者が勝つためには
強者に有利な戦い方ではなく、
本質的な武器の性能である
商品価値、店舗価値の提供から
スタートすることになります。
そして、本当によい商品、
よい店舗を持っているならば、
たとえ、弱者であったとしても
強者に勝つ方法は存在します。
これがランチェスター戦略の
真理であるといえるでしょうし、
投資家がターゲットとする
オンリーワン企業を探すポイントです。
ランチェスター戦略<その3>に続きます。
株初心者のためのランチェスター戦略
あとがき
「ランチェスターの法則」や
「孫子の兵法」に共通することは、
戦争で勝利するためには、
不確実性(ギャンブル性)を排除して、
いかに戦わずして勝つか。
負ける要素を減らし勝つべくして勝つかです。
株式投資の世界も
命の次に大切なお金をかけて
初心者とプロが同じ土俵で戦う
立派な戦場ですから、
同じことが言えると思います。
投資家はっしゃんは、
成長軌道に乗った弱者に
長期投資することで
成長利益を獲得してきました。
また、投資家としても
月次情報投資、理論株価投資など、
弱者の戦略を徹底することで
生き残ってきました。
自分は弱者という立場にたって株式投資や
投資先企業について考えてみましょう。
戦略なくして勝利なしです。