はっしゃんです。
ランチェスター戦略のエントリーでは、
これから株式投資を志す方や、
1から学び直したい方向けに
ランチェスター理論と戦略に基づいた
科学的な投資手法について
考えていきたいと思います。
このエントリーでは弱者である
個人投資家が市場とどう向き合うべきか。
玉石混合の市場から勝ち馬を見いだし、
いかに戦わずして勝つかについて掘り下げます。
1回目は「強者の戦略と弱者の戦略」
について考えてみます。
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INDEX
ランチェスターの法則
ランチェスターの法則は、
イギリス人のランチェスター
という人によって第一次世界大戦時に
導き出された軍事法則です。
ランチェスターに限らず、
戦争で弱者が強者に勝つために
取る戦略は決まっています。
有名なのは、織田信長の
桶狭間の戦いのような奇襲戦ですね。
ランチェスターの法則の
面白いところは、
近代戦の残存兵力について
データ分析から解を
求めたところでしょうか。
ランチェスターの法則には
第2法則:集中効果の法則
の2つがあります。
ランチェスター第1法則 (一騎打ちの法則)
一騎打ちの法則とは、
武器の性能が同じであれば
兵力が大きい方が勝つ」
というものであり、
B軍:3
の戦いであれば、
10-3=7で
A軍が勝ちです。
ランチェスター第2法則 (集中効果の法則)
集中効果の法則とは、
確率戦闘の場合、
武器の性能が同じであれば、
戦力の二乗の差になる」
というものです。
B軍:3
の戦いであれば、
100-9=91で
A軍が勝ちです。
そして、A軍の残存兵力は、
一騎打ちの場合は7ですが、
確率戦の場合は√91=9.54
となり、後者の場合では、
A軍がほぼ無傷の圧勝となります。
強者の戦略と弱者の戦略
A軍の立場に立てば、
一騎打ちを避けて、
より確実に勝てる確率戦を
選択する方がリスクが
少なくて済むことになります。
これが強者の戦略です。
逆にB軍はまともに戦っては
勝ち目がありませんので、
確率戦闘を避けて
一騎打ちに持ち込むこと。
できれば、
A軍:1
のような形勢逆転の状況を
作り出す必要があります。
これが、弱者の戦略です。
織田信長が桶狭間で勝ったのは
幸運だけではありません。
戦略の勝利なんですね。
強者の戦略:数的優位
ランチェスターの2つの法則は、
それぞれの戦闘における
「数の優位」を平易な数式で
説明したものです。
そして、現在では
ビジネス分野で応用され、
企業のマーケティング戦略
などに利用されています。
この法則のポイントは、
数が多い方が勝つ」
というシンプルなものです。
これを製造業や小売業などの
企業競争にあてはめて考えると、
規模が大きい方が勝つ」
ということになります。
つまり、同じような店舗で
同じような商品を売っている限り、
規模で優位にある大手企業に
絶対に勝てない」
ということです。
では、弱者である中小企業は
どうすればよいのでしょうか?
答えは
「徹底的な差別化」
です。
最もうまく活用したのが、
太閤の豊臣秀吉です。
小田原城攻めはその最たるものです。
弱者の戦略:差別化
数的不利の弱者はどうすればよいか。
上の例であれば、
違う商品を売る。」
ことを徹底します。
ようするに強者と
同じ土俵で戦わないことが
弱者が勝つための
絶対条件となるわけです。
負けると分かっている
(勝算の見通しが立たない)
無駄な戦いを避けて、
自分の有利な戦いに
持ち込むことで、
勝機が見えてきます。
(チャンスが来るまでは、ひたすら逃げる)
そのために、戦略があるのです。
最もうまく活用したのは、
楠木正成でしょうか。
最後は敗れてしまいましたが。
ランチェスター戦略の実践
ランチェスター戦略で最も大切なことは
実は強者・弱者とも共通で
・優位性を求めて戦略を練ること
・優位性のない戦いは回避すること
です。
株式投資に当てはめると、
「優位性を探すこと」
ですね。
さらに個人投資家など弱者の場合には、
「うまく逃げること」
がとても重要になりますね。
これが、はっしゃん式の原点です。
はっしゃんがランチェスター戦略を
具体化した投資心得10ヵ条では、
様々な切り口で優位性を求めています。
投資心得10ヵ条
ご参考になれば幸いです。
ランチェスター戦略<その2>に続きます。
株初心者のためのランチェスター戦略
あとがき
「ランチェスターの法則」や
「孫子の兵法」に共通することは、
戦争で勝利するためには、
不確実性(ギャンブル性)を排除して、
いかに戦わずして勝つか。
負ける要素を減らし勝つべくして勝つかです。
株式投資の世界も
命の次に大切なお金をかけて
初心者とプロが同じ土俵で戦う
立派な戦場ですから、
同じことが言えると思います。
投資家はっしゃんは、
成長軌道に乗った弱者に
長期投資することで
成長利益を獲得してきました。
また、投資家としても
月次情報投資、理論株価投資など、
弱者の戦略を徹底することで
生き残ってきました。
自分は弱者という立場にたって株式投資や
投資先企業について考えてみましょう。
戦略なくして勝利なしです。