株ブログ はっしゃん式 投資研究室


株式投資コラムや分析レポート、自作プログラムを公開するITエンジニアの株ブログ

スポンサーリンク

ドコモ・ショックにみる通信業界の虚弱体質と既得権益


分析レポート

スポンサーリンク

2018年末、NTTドコモの通信料値下げ発表が
きっかけとなり、通信株が軒並み大幅安となりました。
ドコモ・ショックといってもよいでしょうか。

<2018.11.01>ドコモ・ショック

NTTドコモ -418.5(-14.71%)
ソフトバンク -738(-8.16%)
NTT -700(-14.74%) ストップ安
KDDI -454.5(-16.15%)

日本市場の時価総額上位は、
1位のトヨタを除き、
多くを通信業界が占めています。

今回のドコモ・ショックで
順位が大きく変動しています。

■ドコモ・ショック前後での時価総額トップ10
→1位 トヨタ
↑2位 三菱UFJ(4→2位)
↓3位 NTTドコモ(2→3位)
↓4位 ソフトバンク(3→4位)
↑5位 ソニー(6→5位)
↓6位 NTT(5→6位)
↑7位 キーエンス(8→7位)
↑8位 三井住友FG(9→8位)
↑9位 ファストリ(10→9位)
↑10位 日本郵政(11→10位)
↓11位 KDDI(7→11位)

1日で消失した金額3.5兆円

通信業界と既得権益

この業界は企業規模こそ大きいものの、
日本を代表する自動車や電機とは異なり、
外に出て勝負できない内弁慶業界です。
(この場合、ソフトバンクは除きます)

ソフトバンクを除き投資対象としては、
魅力に乏しい業界と評価しています。
(ただし、配当目的の場合は除きます。)

通信業界は、通信インフラ基盤という
既得権益を寡占
しており、
限られた国民の可処分所得から
割高な通信料を搾取
しています。

■スマホ利用料金の世界比較(シェア1位業者の比較)
2018年9月総務省調べ(音声70分、メール155通、データ20GB)
東京 9,317円
ソウル 5,521円
パリ 4,922円
ドイツ 4,575円
ニューヨーク 4,385円
ロンドン 4,330円

ただし、これから通信料に政府の意向が
反映される
ことになりそうです。
国民の不満は高まってきていますし、
NTTの筆頭株主は財務大臣ですから。

理論株価電卓で真の企業価値をビジュアル化する

理論株価チャート分析

各社の理論株価チャートから業績を確認してみましょう。
理論株価は、EPS、ROE、BPSなどから資産価値と事業価値を算出しています。
オレンジ色のラインが理論株価の推移です。

■9437 NTTドコモ
r9437

右肩上がりの好調です。

■9984 ソフトバンク
r9984

業績に波はありますが直近は絶好調。

■9432 NTT
r9432

こちらも好調です。

■9433 KDDI
r9433

やはり好調ですね。

なんだかスマホの通信料が高い
と思っている方は多いと思いますが、
通信会社は大儲けしているようです。

株主にとってはよい事でしょうが、
iPhoneやAndroidなど
他社商品を売っているだけで、
何でこんなに儲かってしまうの?

ドコモ・ショックの震源はまさにココです。
収益源だった割高な通信料を値下げすると、
これまでみたいに儲からなくなりますよね。

はっしゃん独自のExcel企業分析シートはこちら。

スポンサーリンク

官製企業とベンチャー企業

国鉄、都市銀行、JAL、旧郵政
既得権益を独占して肥大化した官製企業が
競争力を失って淘汰されるのを何回も見てきました。

これは、投資家視点から見ると、
将来性ある新興企業の成長の芽を摘む
重大な障害因子です。

ここ10年でスマホが普及、
ライフスタイルも変わり、
便利な世の中になりましたが、
一番儲かっているのが、
ただのインフラ屋
というのは、
日本全体の不幸だと思います。

アメリカで、時価総額トップに君臨しているのは、
 Apple、Amazon、Google…
消費者に新しいユーザー体験と
サービスを届ける企業
なんですよね。

いずれも、ベンチャーからスタートして、
競争を勝ち抜いてきた企業
です。

中国でもアリババ、テンセントですから、
その差は歴然です。

成長率を設定すれば、5年後の企業価値も計算できます。

国際競争力の向上が復活のカギ

通信業界でもベンチャーの雄ソフトバンクは、
次々と新しいことにチャレンジしていますが、
ドコモやKDDIがしているのは、
しょせん販促プランの取っ替え引っ替え
でしかないのではないでしょうか。

今後、割高な通信料に依存した体質は、
改善を余儀なくされる
でしょう。

やはり、搾取している企業ではなく、
日本を良くする企業を応援したいですよね。

日本のガラパゴス規格は、
先行した時期がありながら、
i-modeの敗北以降、
国際競争力を失った状態です。

この業界を分割して、さらなる競争原理を
導入するくらいでないと、
まだまだ落ちていくと思います。

i-modeの頃は夢があったなあ

捲土重来を期してほしいものです。

3595銘柄の回帰分析で理論株価を検証してみた

スポンサーリンク

株初心者のためのランチェスター戦略

はっしゃんの投資心得10ヵ条

この記事をシェアする

スポンサーリンク

ピックアップ