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<3092>ZOZO10年で株価50倍!前澤流の失敗と迷走まとめ

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<3092>ZOZO10年で株価50倍!前澤流の失敗と迷走まとめ

今回は2007年のマザーズ上場から
10年で株価を50倍にした
ZOZOの株価チャートを紹介します。

成長株のエース

ZOZOの株価は10年で50倍になりましたが、
これは、バブルやマネーゲームではなく、
業績と株価が連動して右肩上がりの成長を続ける
健全な成長株として実現したものです。

2018年3月期の業績をみると、
売上は上場直後の11倍、
経常利益は19倍に増加しています。

内容的にも、売上より利益の伸びが大きく、
経常利益率は当初の20%から33%まで上昇、
成長と高い資本効率で高株価を実現した
エース級の成長株だったといえるでしょう。

■月足チャート(2007年12月-2019年2月)
 ZOZOの業績推移を理論値で示した理論株価チャートでも、業績と株価の連動性を確認できます
上場後からのZOZOの理論株価チャート
■業績推移
2008年3月期 売上85億 経常利益17億
2009年3月期 売上106億 経常利益22億
2010年3月期 売上171億 経常利益32億
2011年3月期 売上238億 経常利益58億
2012年3月期 売上318億 経常利益76億
2013年3月期 売上350億 経常利益85億
2014年3月期 売上385億 経常利益124億
2015年3月期 売上411億 経常利益151億
2016年3月期 売上544億 経常利益178億
2017年3月期 売上763億 経常利益264億
2018年3月期 売上984億 経常利益327億
2019年3月期 売上1184億 経常利益257億
2020年3月期 売上1360億 経常利益320億 ※会社予想

発掘チャート<3092>ZOZO

ZOZOは新しいビジネスモデルを
他社に先駆けて次々と取り入れることで、
成長の糧にしてきました。

2016年11月には、ツケ払いサービスを開始。
若年層に負債を負わせるビジネス手法には賛否両論がありましたが、
その後、売上、利益を20%以上伸ばすなど、成長が加速します。

しかし、2017年末に始めたZOZOスーツが失敗に終わると成長に急ブレーキ。
業績は減益で下方修正となり、成長の節目を迎えることになりました。

■月足チャート(2007年12月-2019年2月)
 リーマンショック後の安値からの上昇率は77倍と全盛期のユニクロをも凌ぐ
上場後から2019年までのZOZOの株価チャート
※株価は分割補正されています

前澤社長のメディア露出

ZOZOスーツ失敗と前後して
前澤社長が女性タレントとの交際
ツイッター発言などでメディアに
露出する機会が増えてきます。

きっかけとなったのは、
女性セブンのスクープ記事でしょうが、
それを逆手にとってW杯観戦の話題や、
プロ野球の球団保有、さらには月旅行など、
内容的にも、かつてのホリエモンとよく似た
宣伝目的のような話題が多くなってきます。

■週足チャート(2017年12月-2019年4月)
前澤社長のメディア戦略とZOZOの株価チャート
■前澤社長のメディア戦略まとめ
2018/04/25 女性セブン交際記事
2018/07/15 W杯観戦ツイート
2018/07/17 プロ野球球団保有に意欲
2018/07/31 ZOZOスーツ失敗で減益
2018/09/18 月旅行計画
2018/12/末 年末TV特番出演
2019/01/05 1億円プレゼント
2019/01/28 下方修正
2019/02/06 洋服の原価ツイート(直後にツイッター休止宣言)   
2019/04/03 資産売却報道ノーコメント
2019/04/25 ARIGATOサービス終了(ツイッター復帰)

2019年新年早々には100万円を100人に
1億円プレゼントが大きな話題を集めたものの、
悪趣味な金のバラマキとして嫌悪感を抱いた
人も少なくないと思います。

そして、2月に入ると
「1万円の洋服の原価は、2-3000円」
というアパレル業界の付加価値を
完全否定するようなツイートを連続投稿。

業績悪化で株価の大幅下落が続く中、
社長自らが企業価値を毀損するような言動
重ねることに、不信感や怒りを覚えた
株主も多かったかと思います。

株価の方は、ピーク時4875円から2/8現在で1621円と-66.7%の下落。
前澤社長の露出と反対に、企業価値は3分の1に縮小しています。

その後は「ツイッターを休止して本業に専念する」
と表明しましたが、株価は1日反発しただけで、
安値を更新しました。

4/3には「自社株の9割が担保」「絵画など個人資産を売却」などの
金欠疑惑報道に対して「ノーコメント」と伝わりました。

求心力低下とブランドの退店

本来の業績ではなく、販促目的の話題作りや
問題発言ばかり目立ってしまう前澤社長。

前澤社長の強引な手法に対する批判も多く
ZOZOから退店するブランドも増えてきています。

■ZOZO退店ブランド一覧
・オンワード 退店
・ミキハウス 退店
・4℃ 退店
・パーリーゲイツ 退店
・ライトオン 退店
・(ベイクルーズ 退店準備中?)
・(ノースフェイス 退店準備中?)
退店理由は、新サービス「ZOZOARIGATO」が実質値引きとなり、ブランド価値を毀損する点で共通しています。

2度目の失敗から3度目の正直なるか

2019年4月25日。
ZOZOは、上場後初の減益決算を発表。
しかし、今期は24%の経常増益と
V字回復を狙っているようです。

また、同時にブランド退店の直接の原因となっていた
ZOZOARIGATOサービスの終了を発表しました。
これで、ZOZOスーツに続く2度目の失敗。

これまで同社の業績を牽引してきた前澤社長の
強引な経営が2回連続で裏目に出ているだけに、
3度目の正直なるかに注目ですね。

前澤社長はツイッターにも復帰したようですが、
株主を心配させないようにV字回復してほしいですね。

関連リンク

参考書籍

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あとがき

私たちは株価チャートを
結果から見て評価する傾向にありますが、
実際の相場は現在進行形ですから、
当時の業績や市場期待、需給を投影した
株価チャートは貴重な実録データです。

・ブラックマンデー(1987年)
・バブル相場(1989年)
・ITバブル(2000年)
・NYテロ(2001年)
・リーマン・ショック(2008年)
・東日本大震災(2011年)

「賢者は歴史から学ぶ」といいます。
今も昔も株式投資の基本コンセプトは
「将来、値上がりしそうな株を買う」
ということで同じですから、
過去を知るということは、
未来を知ることに通じると思います。

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プロフィール

はっしゃん

はっしゃん

50歳代エンジニア兼業投資家。月次情報と理論株価の分析をライフワークに、ストレスのかからない「スロートレード」を実践しています。 [詳細]