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月次情報から業績変化を先取りして投資する優位性


投資コラム

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はっしゃんです。

今回は月次情報を分析して、
投資の参考にする手法について
考察します。

動画版公開

動画がお好みの方はこちらをごらんください。

数字は嘘を付かない

まず最初に、はっしゃんは将来の分析や予測よりも
単純に月次情報の数字に着目して
その数字を優先した結果、成功できた側面がある
ということをお伝えしておきます。

企業の業績が変わり大きな変貌を遂げる前に
月次の数字に現れます。
そのとき既知の先入観や思い込みは、
むしろ障害となります。

分析や予測は外れることもありますが、
実績の数字に嘘はありません。

数字を受け入れたうえで、
なぜこの数字なのか?
を掘り下げるとよいと思います。

情報はできるだけ多く、速いほうがよい

長期投資では節目節目で業績を分析・予測し、
長期的視野で判断するスキルが重要です。

新規事業が上手く運んでいるのか。
新商品が売れているのか。
短期的な成果を長期で判断するとどうか

成長を狙った長期投資では、
成功すれば大きな伸びが期待できるものの、
失敗すると大ダメージとなる局面での
投資判断を要求されることもあります。

そのための情報は少しでも多く、そして速い方がよいでしょう。
このような長期投資に不可欠な業績予測スキルの1つに、
月次情報の活用」があります。

ペッパー月次

 2016年12月に「いきなりステーキ」の既存店が9ヶ月ぶりプラスとなり、全店でも5ヶ月ぶりに170%を超えを記録。このときの株価は600円前後。その後も好業績が続き、ピーク時には全店で200%超えを連発。株価は10倍以上に上昇しています。

■<3053>ペッパーの月次チャート(2016年3月-2019年2月)
ペッパーの月次チャート

 その後、しばらく高株価を維持したものの、2018年4月に既存店が100%割れとなると株価もピークを過ぎて徐々に下落していくことになりました。

<3053>ペッパーフードサービスの月次分析コラムはこちら

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業績予測の不確実性

上場企業は、市場から常に
成長期待のプレッシャー
を受けています。

株主の期待に応えるために、
無理して拡大路線を突き進んだ結果、
失敗してしまうケースは数多くあります。

期待されていた新規事業や新商品が
うまく立ち上がらず会社自体が傾いてしまう
ことも少なくありません。

一転赤字とか、いきなり下方修正とか、
保有している企業の業績が悪化して、
株価暴落を経験した方も多いでしょう。

決算ギャンブル」という言葉があるくらい
業績予測の不確実性は大きいものです。

月次情報と業績予測

通常の企業は、四半期毎に決算を発表しますが、
月次単位で業績速報を公表している企業もあります。

■<9983>ファストリテーリングの月次チャート(2016年3月-2019年2月)
ファストリテーリングの月次チャート

 ファストリテーリング社のサイトで発表される月次情報を集計し、株価と比較できるようにビジュアル化

月次情報から業績を分析・予測することで、
ある程度の予測精度向上が可能となり、
好業績企業を先取り買いしたり、
業績悪化を予見してポジションを減らすなど、
迅速な投資判断に繋げることができます。

<9983>ファストリテーリングの月次分析コラムはこちら

月次情報のチェックポイント

月次情報を公開している企業は、
小売業やサービス業に多いのが特徴ですが、
より精度の高い分析・予測が可能となりますので、
積極的に情報活用していきましょう。

公開されている月次情報は企業によってマチマチですが、
店舗型企業では、おおむね下のようなものです。

・全店売上、累計売上 (前年同月比)
・既存店売上 (前年同月比)
・店舗数、新店情報

まず、全店売上(前年同月比)の数字から、
売上の進捗状況を確認します。
月次が企業の売上目標を上回っていれば順調
下回っていれば注意となります。
累計が出ている場合は合わせて確認します。

次に既存店売上をチェックします。
新店に客が入るのは当たり前ですが、
一定期間経過した既存店舗の好不調が、
利益の重要なバロメータとなります。

新店は出店コストが高いため利益率が低くなるケースもあります。
固定客がつくまで新店の方が売上が低くなる業態もあります。

店舗数や新店情報もあれば確認します。
店舗営業の売上や利益は店舗数に比例します。
好調な企業は出店を前倒しにしますが、
問題があれば、出店を遅らせたり、退店します。
計画と比べて好調なら、業績も期待できますし、
問題があるようなら注意が必要です。

■ワークマンの月次リリース
 全店、既存店、店舗数などの情報が毎月公開されている。

また、全店、既存店は前年同月比の数値なので、
去年がどうだったかも確認しておきます。
これは、月次業績が天候や休日数、ヒット商品の有無など
外的要因の影響を大きく受けるためです。

例えば、前年同月が台風や大雪で業績不振だった場合、
業績の好調が期待できますが、
それは一過性のもので、持続性があるとは限りませんよね。

消費税増税で駆け込み消費や買い控えが起こった場合や
コロナで特需が発生した場合も同様のことが言えるでしょう。

さらに同業他社比較も重要です。
仮に投資先の月次が好調でも、ライバル会社の方が
さらに好調な場合は、あまり評価されないかもしれません。
投資先に競合企業がある場合は、ライバル会社の月次業績もチェックしておきましょう。

それから、株価との比較もお忘れなく。
月次業績+50%と絶好調の会社があったとしても、
株価が前年同月+200%だったとしたら、
上昇余地は少ないかもしれません。(笑)

<7564>ワークマンの月次分析コラムはこちら

月次情報から決算結果を予想する方法

ある企業の今期売上予想が

 中間期:+5%
  通期:+10%

だったとします。

その会社の月次が

 4月:+15%
 5月:+17%
 6月:+18%

と予想を上回って推移していました。

上の例では3ヶ月間の実績が
中間期の計画を10%ほど上回っていて、
通期計画も約5%上回っています。

このような月次進捗の場合には、
会社計画を上回る好決算が期待され、
決算をうけて株価が上昇すること
が考えられます。

このような銘柄を決算前に購入するのが
月次情報による決算先回り買いです。

■参考事例
 西松屋チェーンは2Q+3.7%、通期+4.9%の増収計画。
 月次は3-5月の3ヶ月で+8.5%と計画を上回って推移。
 1Q決算で好業績と上方修正を発表して株価も急騰しました。
西松屋チェーンの決算先回り買い例

上方修正前後の西松屋の株価チャート

もちろん、他の投資家も月次情報を見ているので
先回り買いをしている投資家が多ければ、
既に株価が上昇してしまっていて、
決算では織り込み済みとなり、
利益確定売りで下がることもあります。

織り込み済みかどうかは、
月次売上と株価チャートを比較したり、
過去の推移から推測することも可能です。

さらにPLの粗利益率や販管費比率が分かれば
利益水準もある程度予測することが可能ですので、
決算後のPERや理論株価も推定できます。

長期投資なら決算前後の買いがおすすめ

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月次情報投資で10バガーを達成する方法

月次情報で平均125%成長の銘柄に
投資し続けると売上は11年目で10倍超になります。

売上が10倍であれば利益も10倍以上。
株価も10バガー以上が期待できます。

1年後:1.25倍
2年後:1.56倍
3年後:1.95倍
4年後:2.44倍
5年後:3.05倍
6年後:3.81倍
7年後:4.76倍
8年後:5.96倍
9年後:7.45倍
10年後:9.31倍
11年後:11.64倍
12年後:14.55倍
13年後:18.18倍
14年後:22.73倍
15年後:28.42倍

もちろん非常に長い時間はかかりますが、
月次売上が平均120%成長を超えている
企業に長期間投資して放置しておく
のは、
実は最良の長期投資法の1つです。
(もちろん月1回のチェックはします)

下がモノタロウの11年分の月次です。
2009年はリーマンショックの影響で低迷しましたが、
それ以降ずっと成長し続けています。

■モノタロウの月次売上(2009年-2020年)
モノタロウの月次売上(2009-2020年)

モノタロウはECサイトのため全店・既存店の区別はありませんが、
平均すると120%台になるでしょう。
株価の方は11年で280倍になりました。

■モノタロウの株価チャート(2008-2020年)
モノタロウの10年チャート

月次売上が120%を超えているところは
10バガー候補と考えて長期投資を考えると
よい結果になるかもしれませんね。

現在の成長が10年続けばよいのですから。

はっしゃんが実際に使っていた月次分析シートを公開しました。
こちらから無料ダウンロードできます。

月次情報から大化け株を探す方法

業績は、横ばいか右肩下がりで成長性に乏しく、株価も低迷中。
このような銘柄はたくさんありますよね。

こうした業績も株価も今ひとつの会社に、
社運を賭けた画期的な新商品や新規事業が発表されて、
瞬く間に成長株へと変身することがあります。

このような大化けパターンに遭遇することができれば、
最も大きな利益を得ることができるわけですが、
月次情報から察知できる場合があります。

■大化け銘柄の例
<9983>ファストリ:フリースの大ヒットで大化け
<3046>ジンズ:PCメガネのヒットで大化け
<3053>ペッパー:いきなりステーキで大化け
<7564>ワークマン:ワークマンPlusブームで大化け

これら大化け銘柄には、既存店が120-130%以上
頂点では150%以上を超える水準を記録するなど、
大幅に伸びている共通点がありますが、
この段階では、株価も上昇してしまっているので、
前段階の100%超えや110%超えの時点で、
伸びを予測して投資判断する必要があります。

■大化け銘柄の月次推移
大化け銘柄の月次テーブル推移

伸びている理由を分析して、将来性や成長余地、競合の脅威などを確認します。
パッとしない銘柄にも目を向けて変化を捉えることで、
大きなチャンスを手にすることができるかもしれません。

この方法では多くの銘柄の月次情報を
毎月見ていくことになりますが、
はっしゃん自身が250社以上の月次業績を
業種別に見ることができるサイトを作って
いますので参考にしてください。

 月次Web:http://kabuka.biz/getuji/
ファストリテーリングの月次チャート

店舗数と商圏と成長限界

当たり前ですが、日本国内で
出店できる地域は限られています。

■小売り・サービス業の商圏上限メド
 都市圏:500店舗
 郊外圏:1000店舗
 小商圏:10000店舗

基本的に大型店ほど、
大きな商圏人口を必要としますので、
店舗数は限られてくることになります。

上限を超えると自社競合
集客数が低下してきますので、
例えば、都市圏中心のビジネスモデルであれば、
店舗数が上限に近づいてくると、
郊外圏を新規開拓する必要が出てきます。

でも、都市圏ではすぐ入居できていたのが、
郊外圏では物件の確保に時間がかかることになり、
成長スピードが落ちてきたり、
場合によっては、成長倒れになるわけです。

そして、成長スピードが落ちてくると、
株価は売られてくるわけですから、
月次情報で業績変化を先取りしておくことの
重要性がお分かりいただけるかと思います。

ちなみに、有名ブランドの店舗数は、
次のようになっています。
(2019年12月現在)

■アパレル系
 無印良品:420店舗
 ユニクロ:760店舗
 ワークマン:850店舗
 しまむら:1430店舗
■外食系
 いきなりステーキ:480店舗
 すき家:1930店舗
 マクドナルド:2890店舗
■コンビニ系
 ローソン:14000店舗
 ファミマ:16000店舗
 セブンイレブン:21000店舗

大型店指向の無印良品やユニクロは、
国内での出店余地は、もうほとんどないので、
海外に活路を求めました。

外食では、いきなり!ステーキが
500店舗を前に失速しましたが、
小商圏まで食い込んだ業態では、
2000店舗を超えています。

コンビニは小商圏を開拓し続け、
M&Aなども活用しながら、
10000店舗の壁を超えましたが、
ほとんど飽和状態ですね。

はっしゃん式月次分析シートの分析事例はこちら
ワークマン、ニトリ、良品計画、コスモス薬品、神戸物産、ABCマート

月次情報サイトを活用する

最後に、はっしゃんが監修している[月次Web]というサイトを、改めて紹介しておきます。
250社以上の月次情報や業種別ランキングを確認できますので活用ください。

はっしゃんが月次情報投資を始めた15年前は、
月次情報から決算を予測して先回り買いすることで
利益を得ることもできていたのですが、
今や月次情報は投資家が知っていて当たり前
情報になっています。

月次発表翌日に株価が大きく動くことも多く、
逆に知らないと不利になりますので、
投資先企業に月次情報があれば、
必ずチェックしておきましょう。

 月次Web:http://kabuka.biz/getuji/
ファストリテーリングの月次チャート

ご参考になれば幸いです。

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株初心者のためのランチェスター戦略

はっしゃんの投資心得10ヵ条

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