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理論株価で未来の企業価値を計算して長期投資利益を得る方法


投資コラム

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今日は、はっしゃんが独自に開発し、
現在も株式投資のメインロジックに使用している
理論株価の計算や長期投資活用について紹介します。

理論株価は長期投資向け

まず、はっしゃんが理論株価を
利用しているのは長期投資目的です。

需給が優先する短期投資では、
理論値より上か下かは、あまり関係ありませんが、
短期的に大きく変動している株価も
長期的には理論値に収斂します。

つまり、3年、5年のスパンで理論株価(業績)が
上昇し続ける銘柄に長期投資しておくと
株価も連動した上昇が期待できるというわけです。

長期投資でも理論値より上か下かではなく、
右肩上がりで株価と理論値が連動して上昇する
連動性」が大切になってきます。

理論株価は、短期投資でも株価動意時の上昇余地や下落余地、
決算や業績修正時の業績インパクト算出に有用です。
理論株価とリアル株価の相関を回帰分析で検証した事例はこちらです。

理論株価の計算方法

はっしゃん式理論株価は、
下の式で計算しています。

理論株価=(資産価値+事業価値)×リスク評価率
 資産価値=BPS×割引率
 事業価値=EPS×ROA×150×財務レバレッジ補正

少し詳しく見ていきましょう。

資産価値の計算

資産価値は企業の1株純資産(BPS)をベースに
自己資本比率で割引評価します。

自己資本比率:割引率
 80%以上:80%
 67%以上:75%
 50%以上:70%
 33%以上:65%
 10%以上:60%
 10%未満:50%

日本株の自己資本比率は40%程度なので、
平均すると資産価値はBPSの65%程度になります。

同様に日本株の平均PBRは1.3倍程度ですから、
 BPS×65%≒PBR1.3倍×50%
となり、市場価値のウェイト半分が資産価値の評価となります。

事業価値の計算

次に事業価値は、
 事業価値=EPS×ROA×150
の計算式になりますが、次のように変形できます。
 事業価値=PER15倍×ROAの10倍

日本株の平均PERは15倍程度、平均ROAは約5%なので、
日本株全体の事業価値は、
 PER15倍×(0.05×10)=PER7.5倍
となり、残り市場価値のウェイト半分が事業価値の評価になります。

現在の価値と未来の価値は異なりますが、成長性から予測は可能です。

理論株価のPERレンジ

事業価値計算時のROA評価上限は20%です。

従って、理論株価のPER上限は、
ROA20%以上の優良銘柄の場合で
 PER15倍×(20%×10倍=2倍)=PER30倍
となります。

さらに資本効率によって財務レバレッジ補正
 財務レバレッジ補正=1÷[0.66<=(自己資本比率+0.33)<=1]
が適用されます。

 レバレッジ1.5倍以下:1倍
     レバレッジ2倍:1.2倍
   レバレッジ2.5倍:1.36倍
   レバレッジ3倍以上:1.5倍

このように事業価値はROAによって、
PER0-30倍の範囲となり、
さらにROE(財務レバレッジ)によって
PER0-45倍に補正されます。

そして、事業価値のさらに2倍を
上値メドとして上限株価に設定します。
上限株価はPER0-90倍の範囲です。

まとめると理論株価はPER換算で、

 理論株価=資産価値+PER0-45倍
 上限株価=資産価値+PER0-90倍

のレンジで算出されることになります。

※EPSは銘柄によっては純利益ではなく、
 経常利益×実効税率で計算しています。

PER、PBR、ROEについて復習したい方は、こちらをご覧ください。

リーマンショックルール

最後にもう1つ。リスク評価率があります。
理論株価は当初、株価を含む指標を対象外とし、
純粋に財務指標だけから計算していましたが、
リーマンショックを経験し、考えを改めました。

恐慌時には、決算より前に株価が先行暴落し、
直近決算が黒字の増収増益企業が下方修正もなく倒産してしまいます。

決算を待って財務指標を確認するのでは間に合わないのです。
そんな評価指標に価値はありませんよね。(笑)

リスク評価率は適用対象をPBR0.5倍未満としています。

 0.5倍以上:100%
 0.41~0.49倍:80%
 0.34~0.40倍:66%
 0.25~0.33倍:50%
 0.21~0.25倍:33%
 0.04~0.20倍:5~25% ( (pbr / 5 * 50) + 50 )
 0.00~0.03倍:0.5~2.5%( (pbr – 1) * 10 + 5 )
リーマンショックルールのエピソードについては、こちらのコラムで紹介しています。

長期で狙える妥当な株価

結局、理論株価が何をしているかというと、
BPS、EPS、ROA、ROEをベースとした
理論値、すなわち市場平均値の計算です。

株価から見ると、市場の行き過ぎた評価の補正となり、
買われすぎた価値を売られすぎた価値と付け替えて、
長期的に収斂していく適正な水準を示します。

それが人気過剰でもなく、不人気でもない
投資家として考えておくべき妥当な株価
根拠のない期待や需給の歪みなく、
長期投資で狙える素の理論株価というわけです。

未来の企業価値の計算

では、3年、5年後の未来の企業価値は、
どのように計算するとよいでしょうか?

答えは、次のようになります。

未来の理論株価=(未来の資産価値+未来の事業価値)
 未来の資産価値=未来のBPS×割引率
 未来の事業価値=未来のEPS×未来のROA×150×財務レバレッジ補正

長期投資で右肩上がりの成長株を狙う場合は、
事業価値の占める割合が高くなると思うので、
未来の事業価値が重要になってきます。

また、ROAやROEは効率指標だから、大きく変わらないとすると、
(実際は、それなりに変動するが、予測することは難しい)
EPSの伸び、利益成長が企業価値を大きく左右します。

単純計算では、利益が2倍なら事業価値も2倍
資産価値を除く理論株価も2倍です。

3年、5年後に、理論株価5倍、10倍を狙えるか
それは、EPSを計算し、成長予測が実現するかにかかっています。
未来価値の予測・分析に全力投球していきましょう。

はっしゃん自身が開発した5年後の理論株価を計算する無料ツールはこちら。

長期投資における理論株価の利点

2倍、5倍、10倍、20倍と
上昇し続ける成長株を長期的に
持ち続けることは実は難しいものです。

理論株価を使う最大の利点は、
企業の成長とともに上昇していく
理論株価を目標株価として設定し、
長期間保有するための目安として、
活用できることではないかと思います。

逆に業績が振るわない場合も、
理論株価は下落しますから、
利食いや損切りの決断
バックアップしてくれますので、
上手に活用してください。

イノベーションを実現しつつある成長企業を探し出し、
長期投資で成長利益を得るためのランチェスター理論

成長株長期投資ブログ

参考事例として、今回紹介した投資方法を
はっしゃん自身が2015年から実践している
長期投資ブログを紹介しておきます。

2019年11月現在で4年と4ヶ月が経過。
残念ながら10倍にはなっていませんが、
買い増し分を含め6倍になっています。

■成長株長期投資ブログ
 成長が続く限り成長株に投資し続けて、運用成績を検証する長期投資ブログ成長株長期投資グラフhttp://hashang.kabuka.biz/longterm/

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理論株価公開サイト

最後に、はっしゃんが監修している理論株価サイト
を紹介します。お役に立てれば幸いです。

理論株価Web

■理論株価Web
 株価が上がるか下がるかではなく、
 企業価値が高いか安いかで
 投資するための指針です

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株初心者のためのランチェスター戦略

はっしゃんの投資心得10ヵ条

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