自分の裁量で自由に使える
お金を「可処分所得」といいますが、
同様に、自由に使える時間
を「可処分時間」といいます。
可処分時間は株式投資において、
消費者向けビジネスを捉えるにあたり、
重要なポイントとなります。
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自分の可処分時間について考えてみる
可処分時間は有限です。
我々に与えられた時間は、
すべての人に等しく1日24時間。
その中には、自分でコントロールできない
非可処分時間も含まれています。
例えば、平凡なサラリーマンの平日ですと、
・労働時間に8時間
・通勤時間に1時間
・食事休憩に2時間
と、約17時間が非可処分になります。
上の例から残った可処分時間を計算すると、
24-17=7時間
わずか7時間しかありません。(涙)
残業が多い人は可処分時間が
もっと少ないと思いますし、
通勤時間にもう少し時間が必要
という人もいるでしょう。
24時間から残された7時間を削って、
家族との時間や、自己実現のための時間を
作り出していると言えますね。
時間の価値は年齢や健康で違う
1日24時間は全ての人に
等しく与えられていますが、
残された時間はそうではありません。
残された時間が多い若い人は
時間の価値をあまり感じませんが、
病気や年齢が理由で限られた時間を
生きている人はそうではありません。
一般的に若い人ほど余っている
時間を使ってお金を貯める傾向になり、
逆に歳をとってくると
お金を使って時間を買う
ことが多くなってきます。
若い人の多くは、お金が欲しいと思うでしょうが、
時間がほしいとはあまり思わないでしょう。
でも、お金を払ってでも時間がほしい
と思っている人もいるというわけです。
入れ替わりたいと思いますか?
多くの人はノーと答えるのではないかと思います。
もし転生できるとしたら
どの属性がいいですか?わいは20歳一択やと思うけど
— はっしゃん投資家Vtuber (@trader_hashang) June 6, 2021
もう少し可処分時間について考えてみましょう。
ビジネスと可処分時間の関係
みなさんは可処分時間に
何をしていますか?
どのようにお金を使っていますか?
・テレビを見る
・子どもと遊ぶ
・本を読む
・スポーツをする
・買い物に行く
・娯楽施設に行く
・勉強をする
投資先が消費者ビジネスである場合、
可処分時間における優位が不可欠です。
消費者向けビジネスとは、
限られたパイである
可処分所得と可処分時間の
奪い合いに他なりません。
可処分時間には、普遍の法則があり、
「より短く、より効率的なものが優位」
となります。
例えば、あなたが会社に出社するまでに
朝のニュースを確認するとします。
・ラジオ
・テレビ
・PC
・スマホ
様々な選択肢がありますが、
新聞やテレビで確認する人が減り、
スマホで確認する人が増えています。
テレビは持ち運べないうえ、
放送なので時間と場所を拘束されます。
新聞も持ち歩くには少し大きいですし、
深夜から早朝の最新ニュースは載っていません。
(満員電車で新聞読む人は減りました)
一方、通勤時スマホでニュースを読むことで、
新聞やテレビに使っていた時間とお金を
別のことに使うことができます。
新聞やテレビ、スマホのメディアは、
広告や料金収入で成り立っているので、
可処分時間の移動が発生すると、
可処分所得の配分も移転します。
新聞は打ち切ったけど、
スマホ料金が増えたので、
出費は変わらないという人が
多いかもしれませんね。
可処分時間から投資先考える
長期投資では、
「成長し続けるよい会社を買う」
ことが重要ですが、
見極めポイントの1つに、
可処分時間の考え方を、
取り入れてみましょう。
朝ニュースの例でいえば、
スマホやネットサービスが優位であり
新聞やテレビは不利ですよね。
だからといって、新聞やテレビが
すぐになくなるわけではありません。
ある商品やサービスが
可処分時間における優位にあったとしても
その代替には長い時間がかかります。
例えば、優位にある商品が
耐久消費財の場合は、およその
買い換えサイクルを予測できます。
スマホなら2年縛りがありますし、
PCならOSのバージョンアップ時期、
などが買い換え候補になりますね。
可処分時間による富の移転は、
成就まで長い時間を必要としますが、
その間、継続して移転し続けます。
ここが投資ポイントになりますので、
身の回りで優位にある商品や
サービスについて探してみましょう。
可処分時間で優位な勝ち組企業は、
長期間に渡って増収増益となり、
企業価値は増加し続けます。
その長期投資で得られる利益と比べると、
目先の株価や金利、景気変動などは、
ほんの些細なことでしょう。
まさに、
「時は金なり」
ですね。
コロナショックで伸びる企業と沈む企業
2020年はコロナショックという
人類にとって大試練になった年です。
世界中で人の移動が遮断され、
働き方やライフスタイルに
大きな影響がありました。
・人と会う時間が減る
・可処分時間が増える
このような出来事は世の中が
変化する契機になります。
可処分時間の変化から
伸びる企業、沈む企業を
考えてみましょう。
食品スーパー↑
娯楽施設↓
ゲーム↑
分かりやすい例ですが、
人と接触する外食を避けても
食事することは必要ですから、
食品スーパーやテイクアウト店が
利用されるでしょう。
さらに娯楽施設が利用できなければ、
代替としてゲームなど巣籠もり消費が
増えることが想定できます。
同様に通勤や働き方にも
変化が考えられますが、
これらは、ややゆっくりとした
変化になるでしょう。
例えば現状では、
・都心の一等地にオフィスを構えること
・インフラが東京に一極集中していること
が当たり前ですが、
変わってくるかもしれません。
通勤時間が減らせれば、
可処分時間を増やせます。
テレワークで済む仕事が増えれば、
オフィス費用も減らせます。
都心にオフィスを設置するコストは、
グローバル時代の到来で
10年に1回発生するかもしれない
パンデミックのリスクに見合ってますか。
情報通信↑
不動産↓
運輸↓
もちろん上のように単純な
構図だけではないでしょうが、
働き方やライフスタイルに伴う
可処分時間の変化を織り込みつつ
市場は合理的に動いている
ように感じます。
人類はワクチン接種により、
新型コロナを克服しつつありますが、
アフターコロナの世界は、
コロナ以前の世界ではないと言われます。
可処分時間から投資先を考えてみると
チャンスがあるかもしれません。
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