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オンリーワン企業と長期投資
他社が真似できないビジネスモデルを有する企業は
オンリーワン企業と呼ばれます。
競争相手に対して優位にあるオンリーワン企業は、
売上、利益で大幅な伸びを期待できます。
世界トップにまで登り詰めました。
最近では、メルカリがヤフオクやリユース店に対し、
大衆の支持を得て急成長。上場を果たしました。
(メルカリの場合は、上場後イマイチですが)
トヨタやメルカリ以外にもあらゆる業種・業界で、
小さなオンリーワン、成長企業は存在しています。
理想的な長期投資の1つが、このような成長企業を
割安な時期に発掘・投資し、大きなリターン狙うものです。
オンリーワン企業は数字からも探せます。
キーになる指標は、売上成長率と経常利益率、資本効率です。
これらを同業他社との相対比較で見ていきます。
オンリーワン企業と成長率
まず、確認したいのが売上成長率です。
一般に売上規模が少ない企業ほど、市場規模は小さく、
競合も少ないため、成長率が高くなります。
しかし、企業規模が大きくなるにつれて、
競争も激しくなり、成長率は低下してきます。
同業他社の中で売上規模と成長率を比べてみて、
突出している企業があれば注目株といえます。
成長率と時間の関係は表の通りですが、
成長は進行形ですから時系列での比較も重要です。
(5年間も高成長を維持できることは少ない)
オンリーワン企業と収益モデル
売上の次に重要になってくるのが経常利益率です。
投資家にとって優れたビジネスモデルとは、
優れた収益モデルでもあるからです。
将来性のある市場で優位を得ている企業の場合、
市場獲得を優先し、利益より売上を追求するケースも
あるのですが、これには不確実性が伴います。
はっしゃんは、個人投資家の立場から、
本当に優れたビジネスモデルとは、利益を出しながら、
成長できるモデルだと考えています。
将来性ある赤字企業への投資は否定しませんが、
利益を出せないモデルに偽物が多いのも事実。
失敗が許されない個人投資家にとってリスキーである
と考えるべきでしょう。
高収益モデルと高回転率モデル
基本的に利益は、売上に比例して拡大するので、
売上規模が大きいほど、利益もまた大きくなります。
そもそも利益はスケールメリットの影響を受けるので、
上位の企業ほど利益率が高い傾向にあります。
したがって、中下位グループに利益率が高い企業が
あれば注目に値します。
さらに売上成長が連動していれば言うことなしです。
また、利益率が低い企業にもオンリーワン企業は、
存在しています。キーワードは回転率と資本効率です。
仕入れ販売し、利益20万円で利益率20%とします。
同じく、資本50万円のB社が2倍の200万円分の商品を
仕入れ販売して利益20万円なら利益率は10%です。
B社の利益率はA社の半分ですが、
資本回転率はA社の2倍になるので、
資本効率では同等になります。(市場評価も同等の傾向)
例のように利益率や回転率には、
同業他社間でも違いがありますから、
投資家として資本効率の観点から、
収益モデルを比較・分析してみましょう。
ちなみに、A社とB社の事業価値を理論株価で
計算すると、同価値になります。
利益率が低くても、資本効率の高い成長企業が
浮かび上がることもあるわけです。
(自己資本比率が極端に低い場合を除く)
3年前と比べてどうか
同業他社比較をする場合に、
現在のデータを3年前のデータと
比較するという方法があります。
3年という時間の経過を経て、
競合同士の序列がどう変わったか?
を見ることが目的です。
3年前と比べてみて
・経常利益率、ROEはどうか?
・理論株価と株価はどうなったか?
単年比較だけでは、見えてこなかった
年単位の上昇や下降を分析できます。
これは、勝ち組と負け組を
見分けるにも有用です。
割安な成長企業は少ない
最後に、多くのオンリーワン企業は成長企業として、
市場から既に高く評価されています。
理論株価を計算するなど、時価と将来価値を比較し、
投資判断できる客観的な基準を持つのがベターでしょう。
また、最大のチャンスがあるとすれば、業績があまり振るわず、
評価されていない企業が、新規ビジネスを成功させて
成長企業に生まれ変わる時でしょうか。
このようなケースは意外に多いものなので、探し続ける価値は
あるかと思います。
チャンスを逃さないために
10年、20年続けると2つ、3つくらいは
コレや!という出会いがあるはずです。
その2つ、3つが長期的に大きな資産を形成します。
チャンスに気がついて活かせるかどうか。
幸運を掴むためには、スキルを向上させ、
継続・集中して取り組むことが必要かと思います。
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