今回は日本記録となっている
フィスコの18日連続ストップ高の
株価チャートを紹介します。
フィスコは、金融関連ニュースを
提供している会社として、
個人投資家にもおなじみですね。
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発掘チャート<3087>フィスコ
あのリーマン・ショックの暴落から
まだ半年程度の2009年2月26日。
フィスコの18日連続ストップ高は、
現在も連続ストップ高の日本最高記録
として残っています。
現在は、3日連続で株価が付かない場合は、
値幅制限2倍の措置が追加されていますが、
フィスコの18日連続ストップ高では、
途中で株価が付かなかった日はないため、
今後も抜かれる可能性があるかもしれません。
■株価推移
2009/01/30 12,000円
2009/02/02 14,000円 *1日目
2009/02/03 16,000円 *2日目
2009/02/04 18,000円 *3日目
2009/02/05 20,000円 *4日目
2009/02/06 23,000円 *5日目
2009/02/09 26,000円 *6日目
2009/02/10 29,000円 *7日目
2009/02/12 32,000円 *8日目
2009/02/13 36,000円 *9日目
2009/02/16 40,000円 *10日目
2009/02/17 44,000円 *11日目
2009/02/18 48,000円 *12日目
2009/02/19 52,000円 *13日目
2009/02/20 57,000円 *14日目
2009/02/23 62,000円 *15日目
2009/02/24 67,000円 *16日目
2009/02/25 72,000円 *17日目
2009/02/26 82,000円 *18日目
2009/02/27 72,000円
連続記録の前後の株価を比べると、
2009/01/30 12,000円
2009/02/02 82,000円 (+583.3%)
となっています。
ちなみに、19日目の2/27にも
始値は92,000円のストップ高でしたが、
崩れてストップ安になりました。
このとき2/27の場中高値では、
直近安値から株価10倍を記録しています。
2009/01/23 9,130円
2009/02/27 92,000円 (10.08倍)
連続ストップ高の真相
たった1ヶ月で株価10倍になるとは、
いったいどのような材料なのか?
と、気になるところですが、
チョウ・ヒジュン氏という人物による
大量の買いによるものでした。
18日連続までのストップ高記録は、
17日連続のバリュークリックジャパンでしたが、
(ライブドア流の100分割によるもの)
前の連続記録を1日更新したところで、
大量買いは終わり、急落に転じました。
ちなみに、取得比率が5%を超えた時点で、
大量保有報告書の提出義務が発生します。
当時の大量保有報告書には、
チョウ・ヒジュン氏の取得目的は、
「経営参加目的として取得」
と記載されていましたが、
実際は、株価が数倍に上昇した時点で
売りに転じていますから、
トレーディング目的だったことになります。
連続ストップ高日本記録の真相が、
業績相場ではなく、トレーディング目的の
マネーゲームだったとは、
なんとも株式市場らしいですね。
その後のフィスコ
その後、フィスコは18日連続ストップ高前の
安値を1度も下回っていません。
(経営陣にとって思わぬ幸運でしょうか。)
連続ストップ高の崩壊後は、
4年ほど株価低迷が続きましたが、
アベノミクス相場では、
株価10倍以上に上昇。
2019年11月現在でも、
18日連続ストップ高ピーク付近の
株価を維持しています。
関連リンク
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あとがき
私たちは株価チャートを
結果から見て評価する傾向にありますが、
実際の相場は現在進行形ですから、
当時の業績や市場期待、需給を投影した
株価チャートは貴重な実録データです。
・バブル相場(1989年)
・ITバブル(2000年)
・NYテロ(2001年)
・リーマン・ショック(2008年)
・東日本大震災(2011年)
・チャイナ・ショック(2015年)
・コロナ・ショック(2020年)
「賢者は歴史から学ぶ」といいます。
今も昔も株式投資の基本コンセプトは
「将来、値上がりしそうな株を買う」
ということで同じですから、
過去を知るということは、
未来を知ることに通じると思います。